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GPZ900Rエンジンオーバーホール&グレードアップメニュー


5.エンジンオーバーホール オプション
オーバーホールと同時に行う事で更なるグレードアップを実現します




井上ボーリング IBCM メッキシリンダー

1980年代設計のGPZ900Rに2010年代の技術を投入 アルミスリーブ&メッキによる ICBM🄬メッキシリンダー

メッキシリンダーで名高い 井上ボーリング様と共同開発のGPZ900R専用で製作されたアルミメッキシリンダーICBM🄬

高い技術を持つ会社様と当社のGPZ900Rエンジンメニューを融合させ、より高い完成度のエンジン造りを目指します


部品名 作業内容  品番 税込価格
井上ボーリング
GPZ900R用 ICBM🄬メッキシリンダー

※組付け後長期テスト走行による確認中の為
販売開始はもう少し先になります
GPZ900Rの純正鋳鉄スリーブを抜き取り、
ウェットブラストによりシリンダ本体内部の
錆や水垢を完全除去の後、シリンダ本体
下面の修正研磨(0.05~0.07㎜)を行い、
メッキシリンダー専用に製作されたアルミ
スリーブへ打ち換えられます
その後シリンダ上面の均質な面出しの為
整形研磨(0.05~0.07㎜)を行いメッキ処理
前に精度の高いボーリングを行いシリンダ
内壁に狙った膜厚通りのメッキ処理を行います
その後装着予定のピストンに合わせて
ホーニングで寸法を仕上げ最後にプラトーホー
ニングにより完全にシリンダ内壁を整え、
完全なる状態とします

施工されたシリンダーに対してシリアル
ナンバー管理され永久保証カードが
発行されます

※単体重量が約2㎏軽量となりますので
ハンドリングの軽快性の向上も期待できます

32844 ¥264,000
 組行後テスト走行手記

2021年2月末、当社のGPZ900R試乗車へ組付が完了しテスト走行開始
2021年3月初頭から冬の一般道と高速道路にて慣らし運転を兼ねた実走行開始
テスト走行開始直後からアルミシリンダー化による2kgの軽量化の恩恵は走行後すぐに体感できる程明確で
もともとフロントヘヴィーであるGPZ900Rのフロントタイヤに非常に近い箇所の軽量化によりコーナーへの進入
モーションが楽にそして軽やかなものとなり、自然なハンドリングとなりました。
代表の私、瀬尾と当社工場長の石川、メカニックの神田と3人により交代で春の一般道、峠道などの道のりを
合計450㎞を経て最高回転数6000回転までの使用制限をかけた第一次慣らし運転を終了。

ここまでの全体的な印象は下記の通り。
シリンダーのほとんどが重たい鉄スリーブで構成されいたものがアルミスリーブにとってかわることで
2kg軽量化されたシリンダーにより軽快となったハンドリングは予測された通りでした。
それと同時に受けた恩恵がシリンダー本体の熱の吸収と放熱性の向上により冬の暖機運転が純正と比べて
スピーディーに完了する事で明らかに早い段階で暖機運転が終わり、アイドリングが安定します。
そして走行フィーリングですが当社の0.5ミリオーバーサイズピストンキットと純正鋳鉄シリンダーの組み合わせと
比べて明らかに振動が少なくなりました。
そして5000回転程度までの使用でも速度の乗りが非常にスムースで気が付けば交通の流れをリードしてしまい、
回している意識がないのにエンジンがストレスなくスーッと回り、加速している気はないのに速度も勝手に乗っている
そんなスムースなエンジンとなりました。

第一次慣らし運転を終え、回転制限も7000回転までとしその後、当社の古くからのお客様の力をお借りして
2021年5月から九州(熊本)まで高速道路での長距離移動。
約1か月半かけて九州内を3000㎞程度一般道、峠道、高速道路等あらゆる道路状況の中を走行してもらい
ました。
1000㎞走行が伸びるごとに回転制限をおよそ1000回転ずつ上昇させる段階的な走行により最終的には
レブリミットまで使用しました。
お客様の印象もおおむね当社がそれまでに感じていた内容と同じく5~6000回転程度迄は振動がとても少なく
九州のほとんどの道で運転するのに6000回転までで充分であるとの事でした。
6000回転から上の回転域ではそれまでの振動もなく平和でスムースだった性格とはうって変わり、カワサキ
特有の振動を伴い、少々荒々しく回転上昇していく性格が顔を出し勢いよく加速するとの事でした。

2021年7月には高速道路にて広島へ移動し、お客様の手から当社内に戻る
2021年8月その後当社内で30℃を超える猛暑の中でテスト走行を行い、水温の上昇と冷却の具合が
純正と比べてどのようなものかテストしました。
GPZ900Rでこの時期、純正ラジエター装着での一般道の走行はかなりエンジンに過酷な状況であります
ひとたび信号待ちで水温計の真ん中以上まで上昇してしまうと、そこから信号に引っかかることなく走行風を
当て続けても一本目の暖機ラインまで下がることはまずあり得ません。
せいぜい水温計の針は真ん中辺りを行ったり来たり、信号待ちでエンジンを止めないと簡単に真ん中以上
ヒートライン付近まで突入し、エンジンが可哀そうで気持ち的に嫌になってしまうのが常です。

アルミメッキシリンダーとなって放熱性が高い為、当然といえば当然なのでしょうが猛暑の中で
この水温変化がしっかりと感じ取れました。
水温の上昇スピードはそこまで速いとも遅いとも大きな違いは感じられませんでしたが、
純正ラジエターでは水温計で真ん中以上まで上がった水温を下げるのが一苦労だったのが普通に信号に
引っかからないで走行していれば一本目の暖機ラインめがけてじわじわと確実に下がってくれます。
外気温が30℃を超える一般道でのテストではさすがに一本目の暖機ラインまで下がることは今のところ
ありませんでしたがバイパスや高速道路であればそこまで下がることが予測されます。
これはGPZ900Rユーザー様にとっては非常に心強く、安心材料なのではないかと思います。

これからもしばらく30℃を超える猛暑の中でテスト走行を行っていく予定です 2021年8月10日











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